各種の専門部会・委員会の活動
イ)教育部会
〇活動概要
「あらゆる改革の根底には教育あり」との理念から、教育制度改革や教育の質の向上など、教育分野に関する広範な研究調査を行う。この教育部会が過去に起案提出した要請書は、今日までに43本に及ぶ。
〇専門家
これまで部会長は、国会議員OBが就任しているが、現在、私立大学の学長経験者が就任。その下に小中高校の教員・校長経験者、大学・大学院教授・名誉教授、教育評論家、その他教育問題に関心のある人々が参加している。また、そうした方々を講師に招いている。
〇内容の公表
研究調査の結果は、翌月の部会開催案内の後半に、その月の研究調査内容を載せている。また、要請書の内容については、当協会のホームページへの掲載により、広く一般に公開している。
〇具体的な活動実績
過去に政府へ提出した137本の要請書は、ホームページにその一覧表が掲載されており、そこに含まれる教育に関する要請書43本の表題をみても、教育に関するあらゆる課題が網羅されており、かなり成果を挙げてきていることが判断していただけると思う。近年は、主として高等教育、すなわち、高等学校、大学、大学院の教育改革と取り組んでいる。
「あらゆる改革の根底には教育あり」との理念から、教育制度改革や教育の質の向上など、教育分野に関する広範な研究調査を行う。この教育部会が過去に起案提出した要請書は、今日までに43本に及ぶ。
〇専門家
これまで部会長は、国会議員OBが就任しているが、現在、私立大学の学長経験者が就任。その下に小中高校の教員・校長経験者、大学・大学院教授・名誉教授、教育評論家、その他教育問題に関心のある人々が参加している。また、そうした方々を講師に招いている。
〇内容の公表
研究調査の結果は、翌月の部会開催案内の後半に、その月の研究調査内容を載せている。また、要請書の内容については、当協会のホームページへの掲載により、広く一般に公開している。
〇具体的な活動実績
過去に政府へ提出した137本の要請書は、ホームページにその一覧表が掲載されており、そこに含まれる教育に関する要請書43本の表題をみても、教育に関するあらゆる課題が網羅されており、かなり成果を挙げてきていることが判断していただけると思う。近年は、主として高等教育、すなわち、高等学校、大学、大学院の教育改革と取り組んでいる。
ロ)科学技術部会
〇活動概要
この部会は、当時の会長・岸信介元総理が、教育部会に続いて設置したもので、「国内に石油や天然ガスなどの資源のない日本は、科学技術立国で生きるほかない。」として、エネルギー研究をはじめ、あらゆる科学技術の調査研究に取り組むよう指示があって始まった。その後、一口に科学技術といっても巾が広いので、下記のように、新エネルギー委員会、環境技術委員会、発明検討委員会、政策課題委員会の4委員会が出来ている。近年は、特に最初の二つが活動している。これまでに31本の政府宛要請書を起案作成し、政府はじめ各方面に提供している。(要請書一覧をご覧いただきたい)
〇科学技術部会の中の4委員会
(A)環境技術委員会
環境技術の分野も広範であり、河川・ダム・海水・湖沼の水質浄化、有害物質を出さない焼却施設の開発をはじめ、あらゆる環境対策に取り組んでいる。
(B)新エネルギー委員会
水力、火力、風力、地熱、太陽光、メタンハイドレート、水素エネルギー等々の新エネルギーの開発、さらには、日本近海の海底資源探査などを研究する。
(C)発明検討委員会
平成7年に上田稔元国務大臣・環境庁長官が当協会の理事長に就任。上田理事長は、京都帝大の理工学部卒業で、建設省河川局長を経て、参議院議員となったこともあり、この科学技術部会の部会長も兼任して、発病引退される平成14年まで、熱心に取り組まれた。中でも、この発明検討委員会には、現場を踏むことが大切だとの信念から、新規発明の視察には、全国どこへでも赴いた。そして、各種新発明の有用性、真贋性、世に出すことの有用性・経済性を、徹底追求された。
(D)政策課題委員会
(当初から清原淳平専務理事が委員長をつとめている)
この委員会は、技術面に関する法制度、法律・政令などの新設・改廃などを検討するとともに、他の委員会が作成し提出した政府宛要請書につき、後追い調査し実効あらしめるよう、働きかけることを役割とする。
〇専門家
本部会は、科学技術に関心のある人々からなり、理工系の大学教授はじめ発明家の解説を聞いて、意見交換し、審議・検討することが多い。
〇内容の公表
「新エネルギー委員会」や「環境技術委員会」は、年度ごとに、毎月の講師と講題とその講話・検討内容を記したダイジェストを作って配布している。また研究調査の結果及び要請書の内容は、当協会のホームページへの掲載等により、広く一般に公開している。
〇具体的な活動実績
いろいろとあるが、特に成果を挙げたのは、平成15年に、この科学技術部会の委員会にて、「三次元海底資源物理探査船が、世界には百数十隻活動しており、アジアでも、中国が12隻、韓国が4隻保有しているのに、わが日本には1隻も所有していない」ことを知り、『諸外国に比べ、極度に遅れている海底資源探査専用船を、早急に建造・整備いただきたき要請』書をつくり、翌平成16年1月13日、総理官邸に時の福田康夫内閣官房長官をお訪ねし、数本の要請書とともに、この要請書を御説明の上提出した。その結果、この年、国は補正予算で104億円の研究調査費を省庁へ付けられた。その際、この専用船一隻作るのにいくらぐらい掛かるのかとの御質問もあったので、そのあと、その研究に入り、一隻200億円ほどかかるとの見積もりが出たので、翌平成17年1月7日、総理官邸に時の細田博之内閣官房長官をお訪ねし、この『三次元海底資源物理探査船のため、内閣府に特別予算枠を設け早急に執行いただきたき要請書』を提出した。その結果、国は、資源エネルギー庁へ、247億円の予算を付けられた。
こうして、国は予算をつけたが、日本にこの専用船を建造・装備する技術がないことから、結局、ノルウェー船をチャーターしてその操作方法を学び、平成20年(2008年)2月11日、千葉県船橋港で完成式典をし、翌日にはあわただしく、調査のため出航した。
この船は、海底資源探査ばかりではなく、排他的経済水域は200海里内だが、もし大陸棚と認められると200海里以上が領海と認められるので、日本の領海問題・安全保障問題にも係わる重要な提言とされて、評価されている。
この部会は、当時の会長・岸信介元総理が、教育部会に続いて設置したもので、「国内に石油や天然ガスなどの資源のない日本は、科学技術立国で生きるほかない。」として、エネルギー研究をはじめ、あらゆる科学技術の調査研究に取り組むよう指示があって始まった。その後、一口に科学技術といっても巾が広いので、下記のように、新エネルギー委員会、環境技術委員会、発明検討委員会、政策課題委員会の4委員会が出来ている。近年は、特に最初の二つが活動している。これまでに31本の政府宛要請書を起案作成し、政府はじめ各方面に提供している。(要請書一覧をご覧いただきたい)
〇科学技術部会の中の4委員会
(A)環境技術委員会
環境技術の分野も広範であり、河川・ダム・海水・湖沼の水質浄化、有害物質を出さない焼却施設の開発をはじめ、あらゆる環境対策に取り組んでいる。
(B)新エネルギー委員会
水力、火力、風力、地熱、太陽光、メタンハイドレート、水素エネルギー等々の新エネルギーの開発、さらには、日本近海の海底資源探査などを研究する。
(C)発明検討委員会
平成7年に上田稔元国務大臣・環境庁長官が当協会の理事長に就任。上田理事長は、京都帝大の理工学部卒業で、建設省河川局長を経て、参議院議員となったこともあり、この科学技術部会の部会長も兼任して、発病引退される平成14年まで、熱心に取り組まれた。中でも、この発明検討委員会には、現場を踏むことが大切だとの信念から、新規発明の視察には、全国どこへでも赴いた。そして、各種新発明の有用性、真贋性、世に出すことの有用性・経済性を、徹底追求された。
(D)政策課題委員会
(当初から清原淳平専務理事が委員長をつとめている)
この委員会は、技術面に関する法制度、法律・政令などの新設・改廃などを検討するとともに、他の委員会が作成し提出した政府宛要請書につき、後追い調査し実効あらしめるよう、働きかけることを役割とする。
〇専門家
本部会は、科学技術に関心のある人々からなり、理工系の大学教授はじめ発明家の解説を聞いて、意見交換し、審議・検討することが多い。
〇内容の公表
「新エネルギー委員会」や「環境技術委員会」は、年度ごとに、毎月の講師と講題とその講話・検討内容を記したダイジェストを作って配布している。また研究調査の結果及び要請書の内容は、当協会のホームページへの掲載等により、広く一般に公開している。
〇具体的な活動実績
いろいろとあるが、特に成果を挙げたのは、平成15年に、この科学技術部会の委員会にて、「三次元海底資源物理探査船が、世界には百数十隻活動しており、アジアでも、中国が12隻、韓国が4隻保有しているのに、わが日本には1隻も所有していない」ことを知り、『諸外国に比べ、極度に遅れている海底資源探査専用船を、早急に建造・整備いただきたき要請』書をつくり、翌平成16年1月13日、総理官邸に時の福田康夫内閣官房長官をお訪ねし、数本の要請書とともに、この要請書を御説明の上提出した。その結果、この年、国は補正予算で104億円の研究調査費を省庁へ付けられた。その際、この専用船一隻作るのにいくらぐらい掛かるのかとの御質問もあったので、そのあと、その研究に入り、一隻200億円ほどかかるとの見積もりが出たので、翌平成17年1月7日、総理官邸に時の細田博之内閣官房長官をお訪ねし、この『三次元海底資源物理探査船のため、内閣府に特別予算枠を設け早急に執行いただきたき要請書』を提出した。その結果、国は、資源エネルギー庁へ、247億円の予算を付けられた。
こうして、国は予算をつけたが、日本にこの専用船を建造・装備する技術がないことから、結局、ノルウェー船をチャーターしてその操作方法を学び、平成20年(2008年)2月11日、千葉県船橋港で完成式典をし、翌日にはあわただしく、調査のため出航した。
この船は、海底資源探査ばかりではなく、排他的経済水域は200海里内だが、もし大陸棚と認められると200海里以上が領海と認められるので、日本の領海問題・安全保障問題にも係わる重要な提言とされて、評価されている。
ハ)安全保障部会
〇活動概要
国際軍事情勢分析、非核三原則の見直し、情報機関の設置、サイバー攻撃対策、離島防衛のあり方、など、時宜に応じた諸課題について検討している。
〇専門家
防衛省・自衛隊の経験者、その他、軍事専門家や学者・有識者などが参加している。
〇内容の公表
研究調査の結果は、翌月の部会開催案内の後半に、その月の研究調査内容を載せている。また、要請書の内容については、当協会のホームページへの掲載により、広く一般に公開している。
〇具体的な活動実績
過去に33本の政府宛要請書を提出している。主に成果を挙げたものとして、平成12年に提出した『防衛庁を省に昇格していただきたき要請』、平成21年に提出した『我が国の集団的自衛権行使の態様につき、具体的事例を列挙して、その正当性の論理を提案する』などがある。
国際軍事情勢分析、非核三原則の見直し、情報機関の設置、サイバー攻撃対策、離島防衛のあり方、など、時宜に応じた諸課題について検討している。
〇専門家
防衛省・自衛隊の経験者、その他、軍事専門家や学者・有識者などが参加している。
〇内容の公表
研究調査の結果は、翌月の部会開催案内の後半に、その月の研究調査内容を載せている。また、要請書の内容については、当協会のホームページへの掲載により、広く一般に公開している。
〇具体的な活動実績
過去に33本の政府宛要請書を提出している。主に成果を挙げたものとして、平成12年に提出した『防衛庁を省に昇格していただきたき要請』、平成21年に提出した『我が国の集団的自衛権行使の態様につき、具体的事例を列挙して、その正当性の論理を提案する』などがある。
ニ)政治経済部会
〇活動概要
テーマは広く、経済活性化、少子高齢化対策、農業・漁業再構築問題、地方自治のあり方、金融問題、税制改革、外交問題・国際協力問題、3万人を超える自殺者対策、などを検討している。また、内部に災害時緊急支援体制検討委員会がある。
〇専門家
学者・有識者のほか、政治・経済・外交・財政など様々な分野に関心を持つ委員が参加している。
〇内容の公表
研究調査の結果は、翌月の部会開催案内の後半に、その月の研究調査内容を載せている。また、要請書の内容については、当協会のホームページへの掲載により、広く一般に公開している。
〇具体的な活動実績
過去に10本の政府宛要請書を提出している。特に、大地震をはじめ大規模災害対策についての要請書は、平成5年に作成した要請書をはじめ、平成18年に現場実務者を集め検討し作成した要請書は、その後の歴代内閣に提出している。
テーマは広く、経済活性化、少子高齢化対策、農業・漁業再構築問題、地方自治のあり方、金融問題、税制改革、外交問題・国際協力問題、3万人を超える自殺者対策、などを検討している。また、内部に災害時緊急支援体制検討委員会がある。
〇専門家
学者・有識者のほか、政治・経済・外交・財政など様々な分野に関心を持つ委員が参加している。
〇内容の公表
研究調査の結果は、翌月の部会開催案内の後半に、その月の研究調査内容を載せている。また、要請書の内容については、当協会のホームページへの掲載により、広く一般に公開している。
〇具体的な活動実績
過去に10本の政府宛要請書を提出している。特に、大地震をはじめ大規模災害対策についての要請書は、平成5年に作成した要請書をはじめ、平成18年に現場実務者を集め検討し作成した要請書は、その後の歴代内閣に提出している。
ホ)医療福祉部会
〇活動概要
医療・福祉・介護・年金等の構造的・横断的な再構築、21世紀における社会保障のビジョン、少子高齢化対策、医療システムの抜本的な改革、介護のあり方などを検討している。
〇専門家
厚労省OB・大学教授・病院関係者・介護関係者・医療機器メーカー関係者などの有識者を中心に活動している。
〇内容の公表
研究調査の結果は、翌月の部会開催案内の後半に、その月の研究調査内容を載せている。また、要請書の内容については、当協会のホームページへの掲載により、広く一般に公開している。
〇具体的な活動実績
これまでに、9本の政府宛要請書を提出している。最近では、「当面する医療危機に対し、まず、早急に対処すべき医療提供体制についての要請」(平成22年)、「メタボリックシンドロームの対策の問題点と、緊急に是正を要する 二、三の点についての要請」(平成20年)などがある。
医療・福祉・介護・年金等の構造的・横断的な再構築、21世紀における社会保障のビジョン、少子高齢化対策、医療システムの抜本的な改革、介護のあり方などを検討している。
〇専門家
厚労省OB・大学教授・病院関係者・介護関係者・医療機器メーカー関係者などの有識者を中心に活動している。
〇内容の公表
研究調査の結果は、翌月の部会開催案内の後半に、その月の研究調査内容を載せている。また、要請書の内容については、当協会のホームページへの掲載により、広く一般に公開している。
〇具体的な活動実績
これまでに、9本の政府宛要請書を提出している。最近では、「当面する医療危機に対し、まず、早急に対処すべき医療提供体制についての要請」(平成22年)、「メタボリックシンドロームの対策の問題点と、緊急に是正を要する 二、三の点についての要請」(平成20年)などがある。
ヘ)交通部会
〇活動概要
昭和50年代に毎年1万人もの犠牲者を出していた交通問題も、早急に解決すべき重要な国家的課題であると認識し、その解決策を検討すべく、交通事故削減のための交通法制の見直し、交通安全教育、交通安全技術の研究、自転車がらみ事故の対策などを検討し、近年では、50%以上を占める高齢者による交通事故対策を中心に検討している。
〇専門家
毎月、警察庁交通局の担当官を招き、交通事故統計などについて解説を受け、その対策について意見を具申している。主な参加者は、警察庁OBをはじめ、交通安全技術を開発する企業関係者、交通事故を分析する団体関係者、自動車教習所関係者など。
〇内容の公表
研究調査の結果は、翌月の部会開催案内の後半に、その月の研究調査内容を載せている。また、要請書の内容については、当協会のホームページへの掲載により、広く一般に公開している。
〇具体的な活動実績
これまでに、7本の政府宛要請書を提出している。いずれも交通事故減少に資する内容で、部会創設当初の交通事故死者数1万人超から、現在では交通警察の現場警察官の努力もあって、半分以下の4千人を切るまでに抑えることができている。
昭和50年代に毎年1万人もの犠牲者を出していた交通問題も、早急に解決すべき重要な国家的課題であると認識し、その解決策を検討すべく、交通事故削減のための交通法制の見直し、交通安全教育、交通安全技術の研究、自転車がらみ事故の対策などを検討し、近年では、50%以上を占める高齢者による交通事故対策を中心に検討している。
〇専門家
毎月、警察庁交通局の担当官を招き、交通事故統計などについて解説を受け、その対策について意見を具申している。主な参加者は、警察庁OBをはじめ、交通安全技術を開発する企業関係者、交通事故を分析する団体関係者、自動車教習所関係者など。
〇内容の公表
研究調査の結果は、翌月の部会開催案内の後半に、その月の研究調査内容を載せている。また、要請書の内容については、当協会のホームページへの掲載により、広く一般に公開している。
〇具体的な活動実績
これまでに、7本の政府宛要請書を提出している。いずれも交通事故減少に資する内容で、部会創設当初の交通事故死者数1万人超から、現在では交通警察の現場警察官の努力もあって、半分以下の4千人を切るまでに抑えることができている。
ト)国際親善部会
〇活動概要
以前から、韓国、中国、台湾などの有志から、政府や議員間の交流は進んでいるけれども、民間の交流がはかどらないので、そうした真の親善活動の窓口となってほしい、との申し出があったことから、当財団では、この国際親善部会を設置し、民間レベルでの国際交流を活性化すべく努めている。
特に、当財団は、韓国の漢字復活を希う学者有志からの要請により、日・韓・中、台がかつては同じ漢字文化圏として、書けば意思の疎通ができたのに、戦後日本は字画数の多い字につき一部略字化したが、台湾は全く略さない旧漢字を用いたのに対し、韓国は原則として漢字を廃してハングル文字化し、中国大陸では極端に略した簡体字を用いたため、この60年間で、もはや同じ漢字文化圏とは言えなくなってしまった。これを憂えた日・韓・中、台の学者有志は、この事態を調整すべく、国際会議を開催することになり、1991年以降、ほぼ2年に1度、各国・地域持ち回りで会議を開き、2005年の日本開催(当財団が主催)までは、漸時、協調姿勢が高まり、四カ国で字画を統一してアジアにおける共通言語への道を開こうとした。
ところが、2年後の中国開催の会議では中国側の態度が変わり、各国の漢字を調整して共通の常用漢字をつくる意思はなく、国家の方針として、現在の簡体字に固執することを表明したため、韓国側が大反発する事態となり、いま当財団が両国の間に入って事態打開の途を探っているところである。
〇専門家
活動概要でも述べた通り、日本、中国、韓国、台湾の学者有志を中心に構成されている。
〇内容の公表
具体的な活動内容は、当該ページを参照。ここをクリック
〇具体的な活動実績
この国際漢字会議は、各国・地域持ち回りで開催されており、2005年には当団体が主催して東京で行われた実績もある。
以前から、韓国、中国、台湾などの有志から、政府や議員間の交流は進んでいるけれども、民間の交流がはかどらないので、そうした真の親善活動の窓口となってほしい、との申し出があったことから、当財団では、この国際親善部会を設置し、民間レベルでの国際交流を活性化すべく努めている。
特に、当財団は、韓国の漢字復活を希う学者有志からの要請により、日・韓・中、台がかつては同じ漢字文化圏として、書けば意思の疎通ができたのに、戦後日本は字画数の多い字につき一部略字化したが、台湾は全く略さない旧漢字を用いたのに対し、韓国は原則として漢字を廃してハングル文字化し、中国大陸では極端に略した簡体字を用いたため、この60年間で、もはや同じ漢字文化圏とは言えなくなってしまった。これを憂えた日・韓・中、台の学者有志は、この事態を調整すべく、国際会議を開催することになり、1991年以降、ほぼ2年に1度、各国・地域持ち回りで会議を開き、2005年の日本開催(当財団が主催)までは、漸時、協調姿勢が高まり、四カ国で字画を統一してアジアにおける共通言語への道を開こうとした。
ところが、2年後の中国開催の会議では中国側の態度が変わり、各国の漢字を調整して共通の常用漢字をつくる意思はなく、国家の方針として、現在の簡体字に固執することを表明したため、韓国側が大反発する事態となり、いま当財団が両国の間に入って事態打開の途を探っているところである。
〇専門家
活動概要でも述べた通り、日本、中国、韓国、台湾の学者有志を中心に構成されている。
〇内容の公表
具体的な活動内容は、当該ページを参照。ここをクリック
〇具体的な活動実績
この国際漢字会議は、各国・地域持ち回りで開催されており、2005年には当団体が主催して東京で行われた実績もある。
チ)伝統教育部会
〇活動概要
内部に、A旧枢密院建物保存委員会、B伝統芸術支援委員会、C歴史人形館推進委員会の3委員会が活動している。
(A)旧枢密院建物保存委員会は、皇居三の丸内の旧枢密院の建物保存・活用の推進に当たっている。この問題は、昭和55年6月に、当関係団体宛に憲法学会が会員有志連名で「旧枢密院の建物は、歴史的・建築学的に貴重な建物なので、取り壊さないよう、政府へ斡旋してほしい」との陳情を受けて始まったもので、その後、この伝統教育部会が引き継ぎ、当時の総理にお願いして取り壊しは延期していただいたが、引き続き、当団体の幹部・関係者が、総理府、宮内庁、文部省、あるいは警察庁、皇宮警察本部などと話し合って、この建物の保存・活用のため、努力してきたが、本籍官庁として名乗りを上げる省庁がなく、難航していた。
平成17年1月7日に、総理官邸にて、時の細田博之内閣官房長官にお目にかかり、「旧枢密院建物の歴史的・建築学的重要性に鑑み、取り壊すことなく、永久保存していただきたき要請書」を提出した。
(B)伝統芸術支援委員会は、30年程前から支援してきている現代日本書家協会(現会長は、日本春秋書院の大日方鴻介院長)に対し、毎年、その全国公募書道展での特別優秀者に出す内閣総理大臣賞、衆議院議長賞、参議院議長賞、文部科学大臣賞、厚生労働大臣賞、経済産業大臣賞の賞状下付を斡旋しており、毎年賞状下付を実現している。この受賞式には、毎年清原淳平専務理事兼伝統教育部会長が大臣賞状授与の一端を担い、来賓を代表して祝辞を行うなど、共催団体として活動している。
(C)歴史人形館推進委員会は、伝統・歴史教育の観点から、当財団が企画して、岩手県平泉の中尊寺脇に建設した「夢館 奥州藤原歴史物語館」(平成4年7月20日)にオープン)は、現地での観光名所の一つとなっていた。その後、高知県に「龍馬歴史館」、香川県に「平家物語歴史館」、宮城県に「伊達政宗歴史館」ができている。当委員会では、全国各地に、こうした蝋人形による歴史館・産業館の企画・推進を目指している。
〇専門家
旧枢密院建物保存委員会は、憲法学会の学者有志による提言がきっかけとなっており、提言づくりにも参加している。伝統芸術支援委員会では、当財団は「現代日本書家協会」を共催という形で支援している。
〇内容の公表
Aの旧枢密院建物保存委員会の活動経過は、当ホームページにて公表している(ここをクリック)。Bの伝統芸術支援委員会にて行っている毎年の公募書道展の様子も、当ホームページにて公表している(ここをクリック)。
〇具体的な活動実績
Aの旧枢密院建物保存委員会が昭和55年から取り組み、平成17年に要請書を提出した「旧枢密院建物の歴史的・建築学的重要性に鑑み、取り壊すことなく、永久保存していただきたき要請書」は、平成25年に皇宮警察本部として当時のまま再活用されたことにより、30年越しで内容を実現させた。Bの伝統芸術支援委員会では、30年程前から後援している「現代日本書家協会」主催の「全国公募書道展」の賞状下付を毎年斡旋しており、清原淳平専務理事が大臣賞状の授与の一端を担っている。Cの歴史人形館推進委員会は、企画した岩手県平泉の「夢館 奥州藤原歴史物語館」、宮城県松島の「伊達政宗歴史館」といった蝋人形による歴史館ができている。
内部に、A旧枢密院建物保存委員会、B伝統芸術支援委員会、C歴史人形館推進委員会の3委員会が活動している。
(A)旧枢密院建物保存委員会は、皇居三の丸内の旧枢密院の建物保存・活用の推進に当たっている。この問題は、昭和55年6月に、当関係団体宛に憲法学会が会員有志連名で「旧枢密院の建物は、歴史的・建築学的に貴重な建物なので、取り壊さないよう、政府へ斡旋してほしい」との陳情を受けて始まったもので、その後、この伝統教育部会が引き継ぎ、当時の総理にお願いして取り壊しは延期していただいたが、引き続き、当団体の幹部・関係者が、総理府、宮内庁、文部省、あるいは警察庁、皇宮警察本部などと話し合って、この建物の保存・活用のため、努力してきたが、本籍官庁として名乗りを上げる省庁がなく、難航していた。
平成17年1月7日に、総理官邸にて、時の細田博之内閣官房長官にお目にかかり、「旧枢密院建物の歴史的・建築学的重要性に鑑み、取り壊すことなく、永久保存していただきたき要請書」を提出した。
(B)伝統芸術支援委員会は、30年程前から支援してきている現代日本書家協会(現会長は、日本春秋書院の大日方鴻介院長)に対し、毎年、その全国公募書道展での特別優秀者に出す内閣総理大臣賞、衆議院議長賞、参議院議長賞、文部科学大臣賞、厚生労働大臣賞、経済産業大臣賞の賞状下付を斡旋しており、毎年賞状下付を実現している。この受賞式には、毎年清原淳平専務理事兼伝統教育部会長が大臣賞状授与の一端を担い、来賓を代表して祝辞を行うなど、共催団体として活動している。
(C)歴史人形館推進委員会は、伝統・歴史教育の観点から、当財団が企画して、岩手県平泉の中尊寺脇に建設した「夢館 奥州藤原歴史物語館」(平成4年7月20日)にオープン)は、現地での観光名所の一つとなっていた。その後、高知県に「龍馬歴史館」、香川県に「平家物語歴史館」、宮城県に「伊達政宗歴史館」ができている。当委員会では、全国各地に、こうした蝋人形による歴史館・産業館の企画・推進を目指している。
〇専門家
旧枢密院建物保存委員会は、憲法学会の学者有志による提言がきっかけとなっており、提言づくりにも参加している。伝統芸術支援委員会では、当財団は「現代日本書家協会」を共催という形で支援している。
〇内容の公表
Aの旧枢密院建物保存委員会の活動経過は、当ホームページにて公表している(ここをクリック)。Bの伝統芸術支援委員会にて行っている毎年の公募書道展の様子も、当ホームページにて公表している(ここをクリック)。
〇具体的な活動実績
Aの旧枢密院建物保存委員会が昭和55年から取り組み、平成17年に要請書を提出した「旧枢密院建物の歴史的・建築学的重要性に鑑み、取り壊すことなく、永久保存していただきたき要請書」は、平成25年に皇宮警察本部として当時のまま再活用されたことにより、30年越しで内容を実現させた。Bの伝統芸術支援委員会では、30年程前から後援している「現代日本書家協会」主催の「全国公募書道展」の賞状下付を毎年斡旋しており、清原淳平専務理事が大臣賞状の授与の一端を担っている。Cの歴史人形館推進委員会は、企画した岩手県平泉の「夢館 奥州藤原歴史物語館」、宮城県松島の「伊達政宗歴史館」といった蝋人形による歴史館ができている。
リ)世界を知り日本を知る研究会
〇活動概要
日米の政治・議会構成の差異、日米貿易摩擦問題、コメ自由化問題、知的所有権、外国人労働者受け入れ問題などを取り扱い、特に知的所有権問題、外国人労働者問題、福祉教育推進、高齢化社会対策については要請書をまとめ、政府へ提出して大きな成果を挙げてきている。
〇専門家
早稲田・慶応・東大・一橋・明治など各大学生・院生や、松下政経塾生、若手社会人、などで構成され活動してきた経緯がある。
〇内容の公表
提出した要請書は、こちらをご参照いただきたい。
〇具体的な活動実績
これまでに、6本の政府宛要請書を提出している。
日米の政治・議会構成の差異、日米貿易摩擦問題、コメ自由化問題、知的所有権、外国人労働者受け入れ問題などを取り扱い、特に知的所有権問題、外国人労働者問題、福祉教育推進、高齢化社会対策については要請書をまとめ、政府へ提出して大きな成果を挙げてきている。
〇専門家
早稲田・慶応・東大・一橋・明治など各大学生・院生や、松下政経塾生、若手社会人、などで構成され活動してきた経緯がある。
〇内容の公表
提出した要請書は、こちらをご参照いただきたい。
〇具体的な活動実績
これまでに、6本の政府宛要請書を提出している。
ヌ)鎮魂と平和の苑建設委員会
〇活動概要
この事業は、櫻内会長時代に政府へ趣意書や要請書を提出してお願いしてあり、現在は、後述するように、櫻内元会長の判断・御指示にて、政府の出方待ちで静観する、ことになっている。ただし、この事業に関しては、内外部から誤解を生じている面もあるので、この際、これまでの経過を、長文になるが、やや詳しく説明・報告しておくこととする。
この事業を始める発端は、平成7年頃、当財団教育部会で、荒廃した教育をどう立て直すかを検討した際、もはや制度や組織を改めるだけでは足らず、いわば「日本人の心の再建が必要である、との意見が出て、それには何をすべきかを検討した。その結果、当時、溺れる他人の子供を助けるため、飛び込んで自らは溺死されたケースが話題となったこともあり、そうした他人に尽くして亡くなった方は、数日は感動を呼び話題となっても、やがて忘れ去られてしまう。
しかし、こうした立派な方々は末永く顕彰すべきだ、との声が上がり、当時、調査すると、戦後だけでも、警察官で犯人逮捕などで殉職された方が850人、消防が消火活動などで2000人、自衛隊が訓練などで1950人、鉄道・船舶など公共運輸機関で数千人、道路・橋梁・港湾・ダムなど公共工事関係では数万人の方が亡くなっていることが分かった。こうした殉職者は、その土地土地で慰霊・顕彰されているが、これをある特定の地域に祀り、その顕彰館も設置し、誰でも何時でもお参りできる施設をつくりたい。そうすれば、そこをお参りした方々は、「世の中には、こうして他人・社会・国家のために尽くして亡くなった方がいるのだから、自分も悪いことをしてはいけない。少しでも良いことをしよう」という気持ちになるであろう。
そうして「日本人の心情を浄化する」運動こそ、真の教育になる、との意見が出た。そして、丁度その頃、当財団の小玉外行会員(故人)から、それなら、先の大戦で亡くなった民間人を含む戦没者の方々を慰霊する施設も併設してもらいたい、とのお話があった。すなわち、小玉会員は、御自身が民間人としてフィリピンにおられ、現地召集を受けて軍人となったが、時すでに日本軍は連合軍に追い詰められて、ルソン島の密林に逃げ込んだ。そのときは、軍人・軍属も一般民間人も一緒で、乳飲み子を抱えた婦人たちも、連合軍の落とすナパーム爆弾、あるいは洞窟に潜んでも火炎放射器で焼き殺された。軍人・軍属の方は靖国神社にお祀りされているのでまだよいが、戦時中に亡くなった民間人は80万人にも達し、その方々の慰霊は今なお十分に行われているとはいえないので、国がそうした施設も造るよう、協和協会に運動してもらいたいとの要請があり、執行部ももっともと思い、役所との折衝に入った。その際、毎年8月15日に東京の日本武道館で開催される「全国戦没者慰霊祭」が、戦後60年以上も経ち、御遺族を集めるのも大変で、この日、たった一日2時間の式典のために、非常に大きな費用がかかるとの情報も入った。そこで、当財団執行部は、毎年、武道館でのこの慰霊祭を、常設の施設とするべく、政府へ働きかけることにした。
そして、上田理事長と清原常務(共に当時)が、担当省庁を訪れ、大臣にそうした陳情を行った。その際、じっと聞いておられた大臣は、結論的に、国で造るのは政治的にむずかしく時間がかかるので、まずは協和協会で進められてはどうか、との御意向があり、そこで、この件を、評議員会、理事会を開いて検討した結果、全会一致で、この事業を当財団が推進することに決した。
そこで、当財団では、上田稔理事長と清原淳平常務理事が中心となり、東京都、神奈川県、山梨県、静岡県などの山々を視察して歩いた。その数は30カ所を超えた。その中から結局、眼下に河口湖が開け、正面に富士山の見える場所を選定し、櫻内会長、小玉理事も視察されてよかろうということで、推進することになり、小玉理事もそのための費用を含め、財団の活動全体に多額の賛助金を提供くださった。しかし、土地買収の作業を進めていくうちに、それまでまとめ役を買って出てくれていた大地主の町会議員が、自分の土地を時価の10倍で買ってほしいと言い出し、一年近く交渉したが妥協しないので、当財団執行部は協議の結果、この土地を断念し、新たな土地を探すことになった。
そこで、上田理事長と清原常務は、また山歩きをし、今度は静岡県蒲原町の裏山で、後ろに富士山、前に駿河湾が見える土地を見つけ、町側との折衝に入った。この時も、櫻内会長、小玉理事は視察に行かれ、立地についての御承諾があった。この時も、当初は順調に進んだが、町長が選挙事情から自民党から民主党に鞍替えしたことなどもあり、やや積極性が欠けてきた。そうした折の春、小泉純一郎内閣総理大臣が靖国神社に参拝したことから、中国や韓国が反発し、また、一部新聞が、「政府は靖国代替施設を造る予定」と誤報したことから、いわゆる靖国派が反発し、事態は混乱した。
当財団の主張は、平成10年印刷の「鎮魂と平和の苑」の趣意書でも明らかであり、その後、政府へ提出した要請書でも明らかである。さらに、当方の趣旨は、平成12年12月、総理官邸で福田康夫内閣官房長官と面談した時も資料とともに説明しており、また、福田内閣官房長官が造られた諮問機関「平和懇」の会長(元経団連会長)にもお目にかかって、御説明している。
こうして、当協会の「鎮魂と平和の苑」事業は、当時の櫻内会長・上田理事長を中心に熱心に進められたのであり、政府や「平和懇」へも進言してあるので、この問題は、平成14年の初頭に、櫻内会長の「政府へ申し上げるだけの事は申し上げたので、政府の措置待ちとし、静観しよう」との意向に基づき、現在静観している、という状況である。
〇専門家
重要事項であるため、理事会・評議員会にて活動方針を審議している。
〇内容の公表
先述した政府宛要請書は、当団体ホームページにて公表している。
〇具体的な活動実績
平成10年に趣意書、平成16年、平成17年には政府宛要請書を提出している。
この事業は、櫻内会長時代に政府へ趣意書や要請書を提出してお願いしてあり、現在は、後述するように、櫻内元会長の判断・御指示にて、政府の出方待ちで静観する、ことになっている。ただし、この事業に関しては、内外部から誤解を生じている面もあるので、この際、これまでの経過を、長文になるが、やや詳しく説明・報告しておくこととする。
この事業を始める発端は、平成7年頃、当財団教育部会で、荒廃した教育をどう立て直すかを検討した際、もはや制度や組織を改めるだけでは足らず、いわば「日本人の心の再建が必要である、との意見が出て、それには何をすべきかを検討した。その結果、当時、溺れる他人の子供を助けるため、飛び込んで自らは溺死されたケースが話題となったこともあり、そうした他人に尽くして亡くなった方は、数日は感動を呼び話題となっても、やがて忘れ去られてしまう。
しかし、こうした立派な方々は末永く顕彰すべきだ、との声が上がり、当時、調査すると、戦後だけでも、警察官で犯人逮捕などで殉職された方が850人、消防が消火活動などで2000人、自衛隊が訓練などで1950人、鉄道・船舶など公共運輸機関で数千人、道路・橋梁・港湾・ダムなど公共工事関係では数万人の方が亡くなっていることが分かった。こうした殉職者は、その土地土地で慰霊・顕彰されているが、これをある特定の地域に祀り、その顕彰館も設置し、誰でも何時でもお参りできる施設をつくりたい。そうすれば、そこをお参りした方々は、「世の中には、こうして他人・社会・国家のために尽くして亡くなった方がいるのだから、自分も悪いことをしてはいけない。少しでも良いことをしよう」という気持ちになるであろう。
そうして「日本人の心情を浄化する」運動こそ、真の教育になる、との意見が出た。そして、丁度その頃、当財団の小玉外行会員(故人)から、それなら、先の大戦で亡くなった民間人を含む戦没者の方々を慰霊する施設も併設してもらいたい、とのお話があった。すなわち、小玉会員は、御自身が民間人としてフィリピンにおられ、現地召集を受けて軍人となったが、時すでに日本軍は連合軍に追い詰められて、ルソン島の密林に逃げ込んだ。そのときは、軍人・軍属も一般民間人も一緒で、乳飲み子を抱えた婦人たちも、連合軍の落とすナパーム爆弾、あるいは洞窟に潜んでも火炎放射器で焼き殺された。軍人・軍属の方は靖国神社にお祀りされているのでまだよいが、戦時中に亡くなった民間人は80万人にも達し、その方々の慰霊は今なお十分に行われているとはいえないので、国がそうした施設も造るよう、協和協会に運動してもらいたいとの要請があり、執行部ももっともと思い、役所との折衝に入った。その際、毎年8月15日に東京の日本武道館で開催される「全国戦没者慰霊祭」が、戦後60年以上も経ち、御遺族を集めるのも大変で、この日、たった一日2時間の式典のために、非常に大きな費用がかかるとの情報も入った。そこで、当財団執行部は、毎年、武道館でのこの慰霊祭を、常設の施設とするべく、政府へ働きかけることにした。
そして、上田理事長と清原常務(共に当時)が、担当省庁を訪れ、大臣にそうした陳情を行った。その際、じっと聞いておられた大臣は、結論的に、国で造るのは政治的にむずかしく時間がかかるので、まずは協和協会で進められてはどうか、との御意向があり、そこで、この件を、評議員会、理事会を開いて検討した結果、全会一致で、この事業を当財団が推進することに決した。
そこで、当財団では、上田稔理事長と清原淳平常務理事が中心となり、東京都、神奈川県、山梨県、静岡県などの山々を視察して歩いた。その数は30カ所を超えた。その中から結局、眼下に河口湖が開け、正面に富士山の見える場所を選定し、櫻内会長、小玉理事も視察されてよかろうということで、推進することになり、小玉理事もそのための費用を含め、財団の活動全体に多額の賛助金を提供くださった。しかし、土地買収の作業を進めていくうちに、それまでまとめ役を買って出てくれていた大地主の町会議員が、自分の土地を時価の10倍で買ってほしいと言い出し、一年近く交渉したが妥協しないので、当財団執行部は協議の結果、この土地を断念し、新たな土地を探すことになった。
そこで、上田理事長と清原常務は、また山歩きをし、今度は静岡県蒲原町の裏山で、後ろに富士山、前に駿河湾が見える土地を見つけ、町側との折衝に入った。この時も、櫻内会長、小玉理事は視察に行かれ、立地についての御承諾があった。この時も、当初は順調に進んだが、町長が選挙事情から自民党から民主党に鞍替えしたことなどもあり、やや積極性が欠けてきた。そうした折の春、小泉純一郎内閣総理大臣が靖国神社に参拝したことから、中国や韓国が反発し、また、一部新聞が、「政府は靖国代替施設を造る予定」と誤報したことから、いわゆる靖国派が反発し、事態は混乱した。
当財団の主張は、平成10年印刷の「鎮魂と平和の苑」の趣意書でも明らかであり、その後、政府へ提出した要請書でも明らかである。さらに、当方の趣旨は、平成12年12月、総理官邸で福田康夫内閣官房長官と面談した時も資料とともに説明しており、また、福田内閣官房長官が造られた諮問機関「平和懇」の会長(元経団連会長)にもお目にかかって、御説明している。
こうして、当協会の「鎮魂と平和の苑」事業は、当時の櫻内会長・上田理事長を中心に熱心に進められたのであり、政府や「平和懇」へも進言してあるので、この問題は、平成14年の初頭に、櫻内会長の「政府へ申し上げるだけの事は申し上げたので、政府の措置待ちとし、静観しよう」との意向に基づき、現在静観している、という状況である。
〇専門家
重要事項であるため、理事会・評議員会にて活動方針を審議している。
〇内容の公表
先述した政府宛要請書は、当団体ホームページにて公表している。
〇具体的な活動実績
平成10年に趣意書、平成16年、平成17年には政府宛要請書を提出している。