政治経済部会作成要請書7本目、政府宛提出要請書119本目、平成17年1月7日提出 |
国家の将来にとって喫緊な課題については、 内閣府に特別予算枠を設け、執行いただきたき要請 |
【要請の趣旨】
我が国は、800兆円とも言われる厖大な累積財政赤字を抱えており、小泉総理がいま、鋭意その削減に努力されておられることは、邦家のため英断であると、心から敬意を表しております。
しかし、総理の要請に対し、各省庁は、その予算を圧縮削減するには、自省庁の他の部局の予算を削減しなければならないため、抵抗があり、したがって、総理が内閣府に権力を集め、聖域はないとして、上から一律的に圧縮削減の指揮をとられていることは、今の時勢としてやむを得ない措置であります。否、こうした時代だからこそ、総理そして内閣府が、強い権限を持って、予算圧縮・執行に当たる必要がある、と思います。
しかしながら、予算の中には、国家数十年の計から、必要不可欠と考えられる予算と、それほどでもない予算とがありますので、その前者、国家の将来にとって必要不可欠な予算は、総理・内閣府に、特別予算枠を設けて、時宜に応じて迅速に執行できるよう、措置していただきたく、要請する次第であります。それは、憲法第86条〔国会による予算決定権〕に反するとの見解もありましょうが、同第87条〔予備費〕の解釈により可能、と判断します。
いまその特別予算枠とすべきものを列記すると、
<1>予想される大水害・大震災の被害、あるいは大規模テロ事件の被害から、国民の生命・財産を早急に救済するため、総理・内閣府に(仮称)災害救済費なる特別枠を設け、被害発生後、迅速に救済に乗り出していただきたい。
<2>資源のない我が国は、科学技術立国しか生きる途がないので、他国に輸出できる新技術・新発明を先駆けて開発するため、 あるいは、国際競争下、他国の石油資源を迅速に買い付けるためにも、総理・内閣府に、特別予算枠の資金をプールしておく必要がある。
<3>我が国の陸地には資源がないが、その厖大な経済水域・領海内には、石油・天然ガス・メタンハイドレートや、その他の鉱 物資源が埋蔵されている可能性が高く、その探査・開発のため、また、領海を決定する「国連による大陸棚画定」のために も、我が国に諸外国並の装備を備えた「三次元反射方式による海底資源探査船」を早急に建造する必要がある。
<4>先進諸外国は、みな独自の「国際情報機関」を有している。国際テロ化の時代、我が国も、総理・内閣府直属の「国際情報 機関」を早急に整備していただきたい。