教育部会作成要請書37本目、政府宛提出要請書112−2本目、平成16年1月13日提出
我が国教育の再興のため、地域社会の教育活動として、
「第二の学校」構想を採用いただきたき要請

【要請の趣旨】

   わが国では、久しきにわたって教育荒廃が叫ばれておりますが、とりわけ近年、学力低下の悪化、公徳心の欠如、学級崩壊の蔓延、さらには殺人その他の重大犯罪の増加など、事態は深刻な様相を呈してきております。  かかる情況を打開するには、文部科学省や学校教育のみに任せるのではなく、家庭や地域社会における日常生活を通しての教育が不可欠と考えられますが、しかし、家庭や地域社会における人間関係の希薄化が進む中で、その教育力が低下しているのが現状であります。
 そこで、その教育力の回復を図るべく、ここに、家庭や地域社会が参加する(仮称)「第二の学校」構想を提案する次第であります。
 詳細は、以下の要請の理由を見ていただきますが、いま、その要点を挙げますと、

一、「第二の学校」とは、現存の小中学校や高等学校と同列同等の組織ではなく、家庭や地域社会が主体となって運営する組織である。
二、そのねらいは、教育の一端を家庭や地域社会が担うものとすることにより、その教育の回復を図り、もって学校教育だけでは培うことのできない「学力」、すなわち学ぶ意欲や、社会生活の中で生きる力など、子供達の人間形成に必要な根本的な力を高める事を目的とする。
三、その運営は、基本的には保護者や地域住民のボランティアによる事を想定しているが、地域社会の人間関係が希薄な中で、最初からボランティアの積極的な参加を見込んで実施したとしても、ただちに協力が得られるとは限らず、運営が滞る事態が懸念されるので、左記事項を要請する。
 1、「第二の学校」の設置に関する法律を制定いただきたい。その際、「第二の学校」の運営については、保護者の参加を義務的なものとし、正当な理由なくその参加が規定に満たない場合には、過料を課すことができる旨、規定していただきたい。
 2、「第二の学校」への寄付に対し、税制優遇措置を図っていただきたい。
 3、「第二の学校」で公共施設等を利用する際には、利用料の減免等の優遇措置を講じていただきたい。
 4、「第二の学校」構想の本格的実施に先立ち、まずは試験的に実施したい。それにつけ、試験的実施への参加に応じた「第二の学校」については、その期間中、必要があれば、資金的・人的支援を講じていただきたい。

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