医療福祉部会作成要請書2号、政府宛要請書通算80本目、平成11年6月8日提出
災害時医療に関する要請
 ――阪神・淡路大震災を教訓として――

【要請の趣旨】

 平成7年1月17日未明、突如として襲った阪神・淡路大震災から、すでに4年が過ぎた。この災害で、落命した人の総計は6300人にもおよぶと報ぜられ、その被害の甚大であったことに、今なお慄然とするものである。
震災全般の対策については、当団体では、平成5年11月に『予想される大震災に対して被害を最小限に抑えるための施策についての要請』書を時の内閣総理大臣や国土庁長官に提出しているので、今回は、起案した当団体の医療福祉部会が担当した医療分野に絞って、震災当時の現地の状況を検証しながら、政府として実施していただきたい事項を、要請する次第である。  
 要請項目は以下の通り

1、公的医療機関の配置に留意すること
2、災害時にも有効に機能する通信連絡体制を整備すること
3、広域災害時の患者の迅速な搬送手段を確保すること
4、医療機関の広域連携体制を整備すること
5、災害時の医療機能確保のための医療機関の改築等に助成すること
6、医療機関の救急医療活動とその教育を支援すること
7、災害時のために備蓄体制を整備すること
8、医療機関のライフラインを確保するために万全の策を講じること
9、災害時のマンパワーを確保するための対策を講じること
10、被災後の医療体制を整備し必要な専門職を組織化するための対策を講じること
11、消防機能の充実と組織体制を抜本的に見直すこと
12、非常時の指揮系統を確保し組織的な対応を可能とすること

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