平成25年7月30日(火)

参議院選の結果、
これからの政治に期待するもの!

清宮龍先生

清宮龍先生

政治・国際問題評論家、元時事通信海外部長・
(株)内外ニュース前会長

概要

6月の都議会議員選挙に続いて、参議院通常選挙でも、自由民主党が圧勝し、衆参ねじれ現象が解消し、腰を据えた政治ができる体制ができたことは、我が国にとって誠に喜ばしい。しかし、今日は、政治家の方々も出席されておられるので言いにくいところだが、日本の政治のために、私が心配していることがあるので、率直に、問題提起させていただく。
 それは、衆議院も参議院でも、ますます世襲政治家集団になってきたことである。世襲が、一概に悪いとはいわないが、日本では地盤も後援会もすべて親のものを受け継ぐからいけない。第2次安倍内閣の閣僚をみても、安倍総理を含めて19人中、10人が世襲議員である。また、大勝した自民党では、衆議院議員の77人、参議院議員の12人が世襲である。世襲の子というのは、だいたい東京生まれの東京育ちで、地元のこともよく知らないし、苦労もしていない。後援会・資金団体を引き継ぐのも、一種の相続税逃れだ。
 台湾の李登輝元総統も、日本がなさけない国になったのは「世襲議員が増えたからで、日本で政治家になりたかったら、政治家の子供に生まれるか、政治家の娘の婿になるのが近道」と指摘しておられる。イギリスでも世襲議員は多いが、必ず別の選挙区から出て、イチから実績を積み上げる。日本もイギリスを見習って、苦労をさせなければ、良い政治家は育たない。
 安倍首相の健康状態が心配だ。父上・晋太郎の盟友だった渡辺美智雄の娘が女医で、安倍首相と同じ、潰瘍性大腸炎にかかり、研究してよい薬を見つけた。その薬のお蔭で健康を回復されたが、一晩に三席もの宴席にでるという。頑張りすぎず健康に注意してほしい。また、ブレーン政治が問題だ。ブレーンの人たちが、他の人を排除するので、いろいろな意見が耳に入らず、結局、裸の王様になる傾向がある。他に各党ごと分析、議員歳費等々あったが、割愛する。

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