平成25年6月26日(水) |
都議選の結果、 |
高橋利行先生
政治評論家、早稲田大学客員研究員、元読売新聞解説部長・編集局次長
概要
自民党(59名)と公明党(23名)の全員が当選し、共産党も8名から17名と倍増した。前回第一党であった民主党が、得票率では自民党に次ぐ15.2%だったにもかかわらず、公明党や共産党より下の第四党に転落したのは、選挙戦術がまずかったからだ、といえる。
この結果から次の参議院選挙を占うと、過去の例からも、参議院選直前の都議選の結果は、そのまま参議院選に繋がっているので、自民党・公明党が勝つのはまず間違いないだろう。自・公で参議院定数の過半数である63名以上を取り、ねじれ現象は解消すると私はみる。
反面、野党の方は総崩れとなるだろう。民主党は、都議選同様失速するだろう。日本維新の会は、橋下徹共同代表の従軍慰安婦発言で、関西地域はともかくとして、全国的には伸びないだろう。みんなの党も伸びるかどうかむずかしいところだ。
次に、参議院選挙後の政界再編だが、民主党は、海江田党首、細野幹事長の続投となろう。けだし、他に人がいないから。前原誠司グループは、民主党を離党して自民党へ入る可能性があるが、前原誠司は同じ京都出身の野中広務にあやつられており、野中氏が中国に出向いて、尖閣諸島領有権で中国寄りの発言をしているので、自民党に入れるかどうかは、安倍総理の判断にかかる。いずれにせよ、民主党は人材難で、その存在感はますます失われるだろう。
なお、自民党は、参議院選挙後の9月に党役員の任期を迎える。かなり大幅な役員改選となる可能性があるとして、いろいろ名前を挙げられたが、この部分は割愛させていただく。