平成25年1月16日(水)

新春懇親会

──第二次安倍内閣慶祝──


来賓挨拶
大野功統先生

大野功統安全保障部会長

前衆議院議員


 本日はビュッフェスタイルだそうですが、ビュッフェというのは本来、立食です。日本で、椅子に座ってビュッフェを食べるようになったのはいつからかご存知ですか? 1964年です。東京オリンピックの年ですが、日本で初めてIMF総会を開催した年でもあります。当時担当者だった私は、田中角栄大蔵大臣に、「IMF総会は数多くの貿易につながる!」とハッパをかけられました。一番困ったのが食事です。宗教によって、食べられないものがあるので、同一のメニューにはできない。そこで私が発案したのが、シティングビュッフェ(sitting buffet)でした。それ以後、この方式は、日本中に広まりました。ということで、シティングビュッフェの発案者は大野である、ということを肝に銘じて、本日は召し上がっていただきたい(爆笑)。
 新年早々、私、韓国ソウルに行って参りました。日米韓3カ国で意思疎通を図っていこうという国会議員の会合です。25年前に、私が立ち上げたのですが。その会合で、韓国の若い女性の国会議員が、嫌がらせのように慰安婦問題を持ち出してくる。また、安倍内閣の方向が右寄りだという批判も出ました。今の国防というのは、自由と民主主義を愛する国が共同して集団的自衛をすることが大事なのだ、と説明したのですが、なかなか理解されないですね。こういう時こそ、当団体の皆様が、大いに議論して、指導的役割を果たしてもらいたいと、思っておるところでございます。(拍手)

新春挨拶
江口一雄会長代行

江口一雄会長代行

元衆議院議員・厚生労働委員長、
八千代松陰学園理事長

 今年になって、去年とずいぶん変わったなと感じるのは、新年会などへの出席者数が増えているということですね。私の地元、習志野には、自衛隊の空挺団がありまして、毎年1月上旬に落下傘の初降下訓練などを行うのですが、今年はお客様が約1万5千人もいらっしゃった。去年はせいぜい7、8千人ぐらいだったと思います。暮れの衆議院選挙以来、国民の気分が少し変わってきたのではないのかなと感じている所です。しかし、今回の選挙の結果は、民主党失政の結果。自由民主党はこれを戒めとして、成長戦略をしっかり成し遂げ、景気を良くしながら雇用を確保し、財政基盤も確立をしていくと。これは大変な仕事ですが、しっかりやっていかなければならないと思います。
 私が安倍総理にさらに申し上げたいのは、アジアの問題はアジアの中で解決をしていくのが、ベターだということ。日本、韓国、中国をはじめ、フィリピン、タイ、ベトナム、インドネシア、マレーシア、シンガポールという国々が一つになって、問題を解決していった方がいい。そのリーダーシップをとれるのは、私は安倍内閣総理大臣だろうと期待しているところです。 当団体としても、しっかりと国の政策を考えて提案していくことが一番大事ではないかと思っています。私も一生懸命がんばります。今年もよろしくお願いいたします。(拍手)

新春挨拶
半田晴久理事長

半田晴久理事長

 毎日、明け方や夜中に、オペラの練習しておりまして、12月に新国立劇場で「セビリアの理髪師」をやるんですけれども、歌詞を覚えたり、高音域の発声トレーニングやったり大変です。でも、人間は目的を持ってやっているとき、寝不足でも元気ですね。目的がなくなると、病気にかかり、老化して早く死んでしまう。だから日本の国も団体も、高い目的と高い目標に向かってゆくプロセスを大切にすべきだということ。もちろん結果は大事ですけれども、高い志を持っていく「立志発願」が大事です。
 民主党政権の3年間で、日本の外交は我々が想像する以上に衰退しています。日本の国益、国力を考えたときに大きな弊害になっている、ということをしみじみと感じています。バーバード大学では、日本の留学生がピーク時の10分の1になってしまっているという。逆に、中国人、韓国人がどんどん増えている。これ若者だけじゃないんですよ。政治家も内向き。これを外向きにしていかないと、これからの国力というのはものすごく不安だ、と思います。 総理大臣になった安倍晋三さん、文科大臣の下村博文さん、東京都知事の猪瀬直樹さん、みんな私と仲良しです。ということは、当会の成果を、直接、政府に届ける大きなチャンスです。積極的に政府に働きかけて、強い日本、豊かな日本、発展していく日本を、築いていきたいと、新年にあたりまして感じております。(拍手)

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司会進行
清原淳平専務理事

清原淳平専務理事
 新年会の冒頭、本年の趣旨として、当団体創立会長・岸信介総理の御孫・安倍晋三第2次内閣の誕生を慶祝した。そして、まず、来賓祝辞として、大野功統元防衛庁長官。会長代行江口一雄元衆議院議員、続いて、半田晴久理事長の挨拶を司会した。

乾杯の挨拶・音頭
貫名基信氏

貫名基信氏
(元住友重機械工業(株)取締役・住機興産(株)社長、
元SHIリゾート開発(株)代表取締役社長・会長)
 先ほど清原さんに聞くと、財団法人協和協会は創立して40年となったとのことでございます。これからもさらに、国家に政策提案するなどして、よい日本を創るため、みんなで頑張ることを誓って、かんぱ〜い!(拍手)

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諸先生からスピーチをいただきました(発言順)
西原巧氏

西原巧・前環境技術委員長
(元建設省九州地方建設局長・北海道開発事務次官)
 今度の東日本大震災の後、「想定外」ということを色々な人が言いました。「想定外」という言葉を簡単に使っている人は、自ら「そこまで頭が行っていませんでした。研究していませんでした」と言っていることと同じです。技術屋の端くれとして、私は「想定外」などという言葉は決して使うべきではないと思っています。


坂本忠彦氏

坂本忠彦・環境技術委員長
(工学博士、元建設省土木研究所所長、
(一社)日本大ダム会議会長)
 昨年の笹子トンネルの天井崩落事故。あれは設計上・施工上・管理上のミスなどが複合的に重なった事故だと考えております。先ほど、半田理事長から、提言を持っていく太いパイプがある、というお話も頂きました。事故の教訓を生かしながら、我々の社会で困っている問題に焦点を絞って、提言をしたいと思っております。


若林克彦氏

若林克彦氏
(工学博士、国士舘大学前学長)
 原発事故以来、火力発電所がフル稼働しています。原油の輸入で貿易赤字が増えている状況です。日本は海洋国家なのですから、海流発電、潮流発電、温度差発電などを行って、そこにあるエネルギーを活用すべきです。風力発電にしても海上ならば、騒音だとか、低周波振動などの問題がなくなります。しかも、風の量は、海上の方が比較的一定しているなど多くのメリットがあります。


小田垣祥一郎氏

小田垣祥一郎・少子化対策検討分科会長
(元警察庁東北管区警察局長)
 昨年一年で日本の人口は、21万2千人減りました。外国のメディアも、人口減少が続く限り、日本の経済の潜在成長力を高めるのは難しいだろうと言っています。ところが日本人は悪い状況には見て見ぬ振り。しかし、いまや出生率増加は日本にとって喫緊の課題。この問題については今年も私は精進してまいりたいと思います。皆様の御協力をお願いいたします。


高橋利行氏

高橋利行氏
(政治評論家、元読売新聞解説部長・論説委員・編集局次長)
 この団体の創立者は岸信介元総理大臣ということですが、あの時代の政治家は、みな死ぬ覚悟をもって政治を行っていた。いま、それほどの覚悟をもって政治を行っている人物はいるでしょうか。この度、新しく総理大臣となられた安倍さんには、ぜひとも強い覚悟をもって政治を行っていただきたいと願っています。


神津康雄氏

神津康雄氏
(医師、元日本医師会常任理事・「日本寮歌祭」主催)
 これから歌う歌は、皆様よく御存じのとおり有名になりましたが、もともと旧制三高の寮歌のひとつです。日本寮歌祭の会長をしていた私のところに、加藤登紀子さんのお父さんがきて、この娘に教えてほしいと頼んできたので教えたものです。と経緯を御説明の後、『琵琶湖周航の歌』を2番まで歌われました。


多村繁樹氏

多村繁樹氏
(元京王プラザホテル社長・相談役、東京西北ロータリークラブ直前会長)
 私はロータリークラブで、海外からの留学生を受け入れるなどの国際奉仕、社会奉仕活動を行っています。ところがこちらの団体では、政府にいろいろな提言をなさっている。そのことにとても惹かれているところです。いまこそ、長く続いたこの日本の閉塞感を打破して、前向きな姿勢に転じた安倍政権を、皆で応援したい、と思います。


半本茂氏

半本茂氏
(時代を刷新する会理事)
 いまの日本の歴史教科書には誤った歴史が書かれています。これは、近隣諸国民がご機嫌を悪くしないようにと、教科書検定の基準に入れた「近隣諸国条項」に則った教科書しかだせないからです。だから日本軍が南京で大虐殺を行ったことになってしまっている。この近隣諸国条項を、安倍首相は削除しようと、おっしゃっている。大いに期待しております。


大日方鴻介氏

大日方鴻介氏
(書道家、日本春秋書院院長・現代日本書家協会会長)
 日本春秋書院は、立ち上げ時に岸信介先生に総裁を引き受けていただきました。先代の鴻允会長がお願いにあがり、岸先生が二つ返事で引き受けてくださった。それ以来、今年で50周年となります。また現代日本書家協会会長の方では、国立新美術館の公募書道展を毎年行っています。今年も、4月17日から二週間開催いたしますので、ぜひおいでいただきたい。


長峰義博氏

長峰義博氏
(日本リーダーズ協会・日本ロシア協会理事)
 日本とロシアの友好親善、経済協力関係の促進を目的とする日本ロシア協会。ロシア側からの働きかけに比べて、日本側からの働きかけが不足しがちです。政治的には自民党など超党派的な運営ができており、民間の協力団体も60近くありますが、残念ながらまだまだ力不足。今後とも皆様のご支援が必要かと思っております。今後ともよろしくお願いいたします。


小林正男氏

小林正男氏
(教育部会委員、元小学校長、介護施設理事長)
 この団体に参加させていただいて、私は生きがいを感じております。部会・月例会で諸先生のお話を伺い、地域に戻って仕事をしているときに、「ああ、この間こういうお話があったな」、「こうしよう」と活動につなげていくことができ、大いに感謝しております。では、皆様の健康、発展を祈念いたしまして、閉会の手打ちをいたしましょう。


司会進行
重田典子総務課長

重田典子総務課長
 前掲のように、冒頭の司会は、本年の新年会の開催趣旨説明もあったので、清原淳平専務理事が司会進行を行った。乾杯後の後半は、重田典子総務課長が司会進行を担当した。上記11名の方々が、壇上に上がり、それぞれの専門分野の御立場から、熱弁を奮われ、途中、オペラ歌手でもある半田晴久理事長も十八番のカンツォーネ(ナポリ民謡)オー・ソレ・ミオを見事な声量を披露された。

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