平成23年10月28日(金)

志に生きた指導者!

清宮龍先生

清宮龍先生

著名な政治評論家・(株)内外ニュース社長・会長歴任

概要

 著名な政治評論家で(株)内外ニュース社長・会長を歴任された清宮龍先生に御講話をいただいた。その要旨は、まず戦前の昭和4年の世界恐慌に遡り、当時の大銀行や大商社が倒産。農村も疲弊する中、時の濱口雄幸首相と井上準之助蔵相は、歳出を減らすため補助金をストップし、公務員の一割減俸を断行するなど、緊縮政策を行った。国民の反発が激しかったが、断固として考えを貫いた結果、濱口首相は東京駅でピストルで撃たれ半年後に亡くなった。井上蔵相宅には手榴弾が投げ込まれた。
 こうして、戦前の首相29人のうち9名までが命を落とした。また、大正12年9月1日の関東大震災の時は、加藤友三郎首相の急逝で首相となった山本権兵衛首相は、翌9月2日には内閣を組閣し、辣腕でならした後藤新平内務大臣を帝都復興院総裁に任命し、東京復興の全権を委ねた。後藤もその期待に応え、東京〜三鷹間を真っ直ぐに延びる中央線を建設、道路幅の広い今の昭和通りを新設した。また敗戦後は、吉田茂首相が、左翼勢力の主張するソ連を入れた包括的講和を排し、米英等と講和条約を結び、早急に独立する道を選んだ。鳩山一郎首相もシベリヤに抑留された旧日本兵の帰還に全力を傾けた。岸信介首相は、日米安保反対の世論の中、強い信念のもと安保改定を実現させた。池田勇人首相は「所得倍増計画」を打ち上げ実現した。佐藤栄作首相は沖縄返還を実現した。いまの政治家も、こうした覚悟を持って国政に当たってもらいたい、と結ばれた。その後の意見交換も盛んでした。  
 

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