平成23年1月18日(火)

新春懇親会

──混迷した国政・経済・外交・安全保障をどうする──

江口一雄会長代行

江口一雄会長代行

元衆議院議員・厚生労働委員長、
八千代松陰学園理事長

講話概要

 毎年、恒例の新春懇親会。有識者に記念講話をいただく場合もあるが、今年は、財政・経済・景気・安全保障・教育等々、国政全般にわたり、極めて厳しい年である、との認識から、政界での経験も深く、政策にも強いことで知られる江口一雄会長代行に、皆様への新春の御挨拶を申し上げるとともに、そうした国政・国情についての年頭記念講話をいただいた。
 その要旨は、ご自身の経歴・体験を踏まえ、国会議員の役割は常に国家の進路を見定め国民の生命財産を守ることにあるが、近年は、小選挙区のせいか国会議員がサラリーマン化しているところに問題がある。経済・景気も「仕事をつくるのは政府の役目」として知恵をしぼらなければならない。尖閣諸島や竹島や北方領土など領土問題・安全保障は断固守る決意が必要である。また、日本の原子力発電や新幹線などの優れた技術を積極的に海外に売り込むことも重要。そのためには、外国トップも行っているように、総理や閣僚が積極的に出向くべきである。また、あらゆる活性化の根底には教育がある。そして、政治も経済も劣化している今だからこそ(財)協和協会の存在意義がある。しっかりと勉強して、提言していく。日本の国にもこんなすばらしい会があったのか、といわれるような会にしたい。より一層皆様方の研鑽を御願いする。

乾杯の挨拶・音頭
小川元氏

小川元(はじめ)氏
(元衆議院議員・駐チリ国特命全権大使)
お若いときに大手商社で20年活躍され、国会へ出て約15年。その後、駐チリ国特命全権大使を務められ、現在は、政治・経済・外交評論家として活動されている。

ページのトップへ

司会進行
清原淳平専務理事

清原淳平専務理事

諸先生からスピーチをいただきました(発言順)
太田正利氏

太田正利氏
(外交官、元ザンビア大使・南アフリカ大使)
日本は変わってきている。海外にいればいるほど、日本の良さがわかってくる。日本がどうあるべきか、皆さんと一緒に、考えてゆきたい。

若林克彦氏

若林克彦氏
(工学博士、元国士舘大学学長)
日本に物的資源はない。だが人こそ資源だ。先進国中で日本の教育予算が少ない。教育にお金をかけるべきだ。海洋資源の開発も重要だ。

小田垣祥一郎氏

小田垣祥一郎氏
(元警察庁東北管区警察局長)
少子化対策こそ重要だ。国力というのは人口である。このままの出生率ではやがて毎年70万人 人口が減る。出生率をいかに上げるかが、国家的課題である。

綿引光義氏

綿引光義氏
(弁護士歴54年)
人口問題は大切だ。単にお金を出しても駄目。具体策が必要だ。国は保育施設を充実させるほか、都道府県・市町村に、結婚相談所を設置させよ。

ページのトップへ

坂梨靖彦氏

坂梨靖彦氏
(戦略研究家、元航空自衛隊空将補)
現在、自衛隊の前身、米軍占領下での警察予備隊創設の経緯と自らの体験談を、月刊「軍事研究」に連載している。(貴重な歴史証言である)

増澤喜美夫氏

増澤喜美夫氏
(教育家、元公立小学校長歴任)
戦前にあった“新春を寿ぎ、青少年に夢を持たせる歌”を詠われた。続いてその替歌として、理想を高く掲げて進む当団体を称えて下さった。

大日方鴻介氏

大日方鴻介氏
(書道家、 日本春秋書院院長・現代日本書家協会副会長) 春秋書院は昭和38年、岸信介元総理に総裁就任頂いた。書家協会は今年も4月に国立新美術館で公募展を開催。ご参加を。

坂本忠彦氏

坂本忠彦氏
(工学博士、元建設省土木研究所所長、ダム設計建設の権威) 来年に「国際大ダム会議」が日本で行われ主催するので忙しいが、国家的課題と取組む当団体に共鳴して参加した。

ページのトップへ

神津康雄氏

神津康雄氏
(医師、寮歌祭主催、元日本医師会常任理事、92歳)
旧制中学のとき2・2・6事件の現場に遭遇した話、終戦末期には海軍将校で、全員自決するための青酸カリを運搬した話等々。

鳥山新一氏

鳥山新一氏
(医師、自転車・交通問題の権威)
近年、癌で亡くなる方が、男性で2人に1名、女性で3人に1名。そこで、癌にならないためには心臓を鍛える主旨の本を書いた。来月出版。

小林正男氏

小林正男氏
(介護施設理事長、元学校長・教育長)
少子高齢化を憂える。そのために子供を産んだ方に援助するだけでなく、若い男女が働きつつ結婚し子育て出来る環境を整える施策が必要。

竹内雄一郎氏

竹内雄一郎氏
(高崎経済大学名誉教授、憲法学会顧問)
ここまで沈滞した日本を復活させるその基本は、占領下に作られた現行憲法を改正して、諸制度を見直し民心を一新させる必要がある。

ページのトップへ

閉会の辞
堀渉理事

堀渉理事
(岸信介総理秘書30年) 尖閣・北方領土問題など、安閑としてはおれない。日米安保条約による抑止力はもちろん、まず日本人に日本を守る覚悟がなければならない。また、食料は、自給率をもっと上げておくべきであり、
国際競争力のある農業を構築してほしい。等々、日本の問題点を挙げ、閉会の辞とされた。

ページのトップへ

集合写真
集合写真 ▲ クリックすると拡大します。

ページのトップへ

<< <<