平成22年7月23日(金) |
菅直人政権の性格と、日本国の行く末! |
福岡政行先生
政治学者・政治分析・政治評論家・白鴎大学法学部教授(政治学担当)
講話概要
このたびの参議院議員半数改選選挙は、皆さんご存知のように、政権与党・民主党の惨敗、野党第一党・自民党の躍進という結果となりました。こうした選挙結果は出ましたが、ここは、学問的にどうしてこうした結果が出たのかの分析を勉強することも必要ですし、また、今回、逆の衆参「ねじれ国会」となった今後の国会運営。国民生活、経済財政にどのように影響してゆくのか。民主党は9月に役員改選があるが、これだけ大敗した菅政権は維持できるのか等々、多くの政治・経済・国民生活への課題・疑問点があります。
そこで、今回は、学問的に、選挙分析をはじめ、政治の現状・実態・動向の調査・分析について高名な、福岡政行先生に御解説をいただくことにいたしました。
その要旨は、先生は常に現地に赴かれ直接取材される「実証的政治学」をモットーとされておられるだけに、そのお話は臨場感があり、また、選挙分析でも、現在ある9政党について、2009年の衆議院選と2010年の参議院選との得票数・率を挙げた表記をもとにしての御解説なので、よく理解できました。そして、参議院選挙での民主党の敗因として、鳩山前総理と小沢前幹事長の「政治とカネ」問題、普天間基地移転問題、菅総理の突然の消費税増額提起等々の迷走ぶりに、国民も嫌気がさした結果である。菅直人総理は、敗戦の責任を取らず居座ったが、これが、9月の民主党代表選にどう影響するかだ。いずれにせよ、普天間問題もあるが、より深刻なのは日本の財政再建とともにその景気対策をいかにするかだ。しかも「ねじれ国会」で、どうして法案を通すか、部分連合かあるいは大連立か等々、問題点を、例証を挙げて説明され、大層勉強になりました。その後の、意見交換・質疑応答も盛んでした。