平成21年3月27日(金)

私の政治信念と内外政策について!

中川秀直先生

中川秀直先生

衆議院議員、元内閣官房長官・自由民主党幹事長ほか多数


講話概要

国際的には、アメリカ発の百年に一度といわれる世界的金融危機。国内的には、衆参ねじれ国会による厳しい政治の運営。こうして、わが国は、内外ともに多難な時期に逢着し、日本の舵取りをいかにするか、その政策が問われております。
 当協会は、約35年前、岸信介元総理により、「政党・派閥・利害・打算の次元を超えて国家的課題を追求する」との趣旨で設立されました。それだけに、当協会は、毎月の月例会にて、学者、政治家、評論家等々、識者からいろいろとご意見を提起していただいておりますが、政界の実力者の一人、中川秀直衆議院議員が、近年、政治を大転換し、岐路に立つ日本国を改造して、再び「日昇る国へ」する方策を論じておられますので、御講話いただくことにしました。
 お話の要旨は、最近、小泉改革は、間違っていたという論調があるが、それこそが間違っている。小泉内閣の56ヶ月間、株価もGDPも上昇し、失業率も減少して、景気回復内閣であったことは明らかだ。ポスト小泉で景気後退した原因は、日銀の政策転換が大きい。活性化のためには、(1)日銀、(2)財政、(3)国民の家計の、いずれのバランスシートを優先すべきかだが、本来は、(3)の国民家計のバランスシートを優先すべきなのに、(1)の日銀のバランスシートを優先したことに問題がある。また、いまの国際経済危機に当たっては、急ぎ30兆円規模の大型景気対策を打たないと、借金80兆円、失業率10%といった不景気に陥る恐れがある。30兆円の財源としては、とうに自分が言い出したように、いわゆる省庁の埋蔵金を中心に捻出することが可能である等々、大層説得力のある政策提言で、一同勉強になり、その後の意見交換もさかんでした。

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