平成20年11月28日(金)

国際経済危機の分析、
日本はいかに対処すべきか!

益田安良先生

東洋大学経済学部国際経済学科教授、同大学院教授


講話概要

現在の世界経済危機の原因として、昨夏のサブプライムローン破綻が次第に深刻化し、本年九月のリーマンブラザーズ証券の破綻で、米・欧の銀行・証券・保険などが甚大な被害にあい、全世界に波及した。また、米国の「三つ子の赤字」(経常収支・財政収支・家計収支の赤字)も顕在化し、特に、不動産ローンの金融証券化やCDS(債権を直接移転せず、信用リスクのみを移転できる取引)といった新しい金融商品は、リスクの所在が不透明であるのに加え、格付け会社の甘い認識、また時価会計を採ったこと、などが原因である。これにより、基軸通貨ドル体制は揺らぎ、これからは無基軸通貨時代となるだろう。日本はこうした国際経済危機に対して、不良債権処理の体験を国際社会へ伝授する一方、今後も続く円高の中で、産業構造を再構築し、輸出を増やす努力をする必要がある。
●ご案内状(pdf)

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