平成15年6月6日(金)

誰も気がつかないブッシュの世界戦略

川村亨夫先生

早稲田大学大学院アジア太平洋研究科教授


講話概要

一昨年の9・11同時多発テロでアメリカは変わったといわれますが、まさにアメリカ政府、そしてブッシュ大統領の考えは、大きく変わりました。このことをしっかりと理解していない国は、これからの国際社会から大きく取り残されることになります。ただ、そこまでは、世間でも多少言われていることですが、アメリカが変わったことの内容、具体的にどこがどう変わったのか、ブッシュ大統領の本当の腹の中はどうなのか、それを読み解くことが、いまの国際情勢・国際政治を理解する上で、極めて重要なことです。
 そこで今回は、永年ニューヨークにおられ、ハーバード大学大学院で米ソ関係論を学び、また、国連本部の法務担当官や財政査察審議会の議長も務めておられます川村亨夫先生に、御解説をいただきました。
 川村先生は、慶應義塾大学を卒業して、アメリカの名門ハーバード大学大学院を出て国連本部入りし、国連事務総長を支えるスタッフの一員として永年にわたり活躍されてこられただけに、国連の仕組みを詳しく解説くださり、また、いまのブッシュ大統領の生い立ち、9・11を契機とする大変身の経過、イラク戦争でもはっきりしたネオコン(新保守派)の固い結束等々、世間にまだあまり知られていないお話が多く、一同熱心に聞き入りました。その後の質疑応答も盛んでした。

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