令和6年2月20日(火) |
どうなる!自由民主党の再建策! |
田村重信先生
政治評論家
元自由民主党本部職員・
政務調査会調査役・審議役後独立
概要
中選挙区制時代は、自民党は派閥の集合体であった。小選挙区制になってからは、形骸化してはいたものの、派閥の長が総裁選の推薦人を集めるために活用していた。また、人事は派閥の推薦を受け幹事長が一部を決めていた。
今回の収支報告書不記載問題は、違法ではないが、違法でないからと言って何をやってもよいというわけではない。だれも責任をとろうとしないことも問題だ。この問題発覚によって派閥が解消されるのは、時代の流れである。年功序列の順送り人事がなくなるという長所もある。自民党政治刷新本部の中間とりまとめで、金と人事から決別するとしたことは、一定の評価ができる。但し、政治資金法に公職選挙法同様の連座制を導入するのは、慎重になったほうがよい。公職選挙法の会計責任者監督責任を問われた場合、公民権は5年間停止されるという十分に厳しい内容であり、政治家を陥れるために故意に不正を働く場合もあるからだ。
日本の政治にはモラルがなくなった。かつては派閥で若手国会議員の教育をしていたが、派閥が解消されるから、自民党の政治大学院では人間学を教え込まなければならない。信用が一番大事だ。そして、自民党は立党の精神に立ち返り、憲法改正に真剣に取り組んでもらいたい。結党時の立党宣言、綱領、党の性格・使命、政綱を読み直し、駐留軍隊がいるということは、いまだに独立できていないことを意味するということをよく考えて、自衛軍備を整える内容にしなければならない。
●ご案内状(pdf)