令和元年12月25日(水) |
この一年の政治を分析し、 |
高橋利行先生
政治評論家、元読売新聞論説委員・ 編集局次長・新聞監査委員長
概要
歴代の首相在籍記録を見ると、1位が安倍晋三現総理、2位が桂太郎、3位が佐藤栄作、4位が伊藤博文、5位が吉田茂で、1位から4位まで長州(山口県)出身者である。政権を長く維持することは、なかなかたいへんなことであり、しかも、8年連続であるから。「大宰相」といってよい。
いま、国会は、いつ衆議院解散があるかに関心が集まっている。この1年は、安倍総理も、外交関係で世界を飛び歩き、かなりの成果を挙げたが、内政・経済面では苦しんだ。しかし、心配された消費税増税もいろいろと手を打ったお蔭もあり、予想されたほどの反動もないようだ。
そこで、令和2年だが、秋には、「桜を見る会」などの問題が出て、野党が騒ぐので、新年早々国会解散があるのではないか、と取り沙汰されたが、その後、自民党国会議員の不祥事がいろいろ出てきて、現時点では、解散しても、自民党が3分の2以上を確保するのはむずかしい状況だ。また、予算案を成立させ関連法案を通す必要があり、選挙どころではない。その後も、夏にはオリンピックがあり、解散はおそらくないだろう。もう1回、安倍さんで行こうという可能性が高い。
政治・経済とも、トランプ大統領が再選されるかに影響される。最近、日本、中国、韓国の首脳会談で北朝鮮の核・ミサイルを廃止させることに一致したと楽観ムードだが、追い詰められた北がミサイルを打ち込んでくることも考えるべきだ。
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