平成28年10月31日(月)

わが国における予防医療の展開!

渥美和彦先生

渥美和彦先生

医学博士、東京大学名誉教授、
心臓外科・医用電子技術を導入した権威



概要

これからの医療は、病気にならないための「予防医療」が中心となる。治療医療がサブになれば、医療費も減少する上に、新しい健康産業が生まれてくる。
 地球に住む70億人の人々には、各自の幸福と夢を達成する権利と、地球を存続させるために世界に貢献する責務の両方がある。そのためには、人々は健康で長生きすべきあり、自然環境の保全につとめていく必要もある。予防医療の範囲は広大だ。衣食住のそれぞれで健康になるという考え方や、自分で食事などを気を付けていくセルフケアなどを深く広く進めていく。
 また一方で治療医療についても、西洋医学だけではなく、漢方やヨーガなどの伝統的な療法、さらには心理科学、文化人類学、宗教学なども組み合わせていく考え方が必要だ。これが、患者中心の医療、「統合医療」へとつながっていく。
 私は、「健康医療産業都市」という構想をいだいている。たとえば、首都圏には、使わなくなったゴルフ場や、小学校などがたくさんあるが、これらを活用して、統合医療センターをつくる。周辺には、国際統合医療大学、国際会議場、ホテル、健康食品や健康機器のメーカーなどを配置し、20万人規模の地域医療都市をつくるのだ。この都市で、統合医療の理想をまず構築していきたい。ここで成功例をつくって、日本全国へこのモデルを広げる。うまくいけば、ASEANへ、世界へと飛躍していくことができるだろう。「健康で長生き」を実現していきたい。  

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