平成28年7月20日(水)

正しい病気との付合い方
──脂質、血圧、脳卒中、心筋梗塞、糖尿病、ガン、食事と運動

大櫛陽一先生

大櫛陽一先生

東海大学名誉教授、大櫛医学情報研究所所長、
この研究分野の権威



概要

厚労省が掲げるBMIの適正値は18.5〜25だが、最も死亡率が低いのは、25〜26.9とそれより高く、小太りの方が健康によいことが分かった。来年4月から、健診の必須項目から肥満が外れることになった。昔、悪玉コレステロールと言われてきたLDLだが、高いほど長寿であることが研究で分かった。薬でコレステロールを下げると、筋肉が溶けだし、病気の元凶になる。コレステロール低下薬には副作用があるので、今すぐやめた方がいい。アメリカではコレステロール摂取制限を止めたが、日本ではまだつづいている。また、コレステロールが原因とされてきた心筋梗塞も、現在では持続する炎症によって出来た物質が原因となっている。血圧降下剤についても、投薬したグループの方が死亡率が高いというデータが出ている。降圧剤には脳梗塞の危険があるという注意書きがある。ただし、降圧剤をすぐにやめると血圧が急上昇する危険があるので、医師に相談しながら徐々にやめて行くのがよい。また、脳内出血の危険性があるのは185mmHg以上である。日本の140mmHgという数値は高すぎる。年齢+90までは正常値だ。糖尿病を予防するには、血糖値を上げる炭水化物を摂取しなければよい。肉・魚・卵・乳製品・葉物野菜を十分に取り、果物をデザートとし、塩分は避ける。アルコールはビール1本分が最適。これで糖尿病を防げ、癌にもなりにくくなる。糖質0の食事を半年続ければ、二型の糖尿病は治せる。癌については、予防と早期発見して切ることが大事だ。血糖値を下げるには、食後30分からの有酸素運動が必要だ。 

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