平成26年2月25日(火) |
中国の政治・経済・軍事についての実情解説! |
青木直人先生
ジャーナリスト、各分野にわたるが特に中国ウォッチャーで知られる
概要
中国は、1兆2千億ドルものアメリカ国債を買っている債権国として、アメリカに対し、デフォルトの可能性さえあるその財政を健全化せよ、そのためには軍事費を減らせ、アジアへ出てくるな、というわけだ。アメリカも中国に対し強いことはいえない。現実にアメリカはその軍事費を減らしている。また、中国がなぜこうも発展したのかについては、利益追求を優先する金融グループ、例えばゴールドマンサックスやモルガンスタンレーなどは、2004年頃から「これからは中国が発展する。そこへ投資することはアメリカの国益にもなる」と説き、時期を同じくして中国の国営企業も民営化してニューヨーク市場に上場した。それによって、アメリカ証券市場も潤ったが、中国にも還流して、その外貨準備金は実に3兆ドル(約300兆円)にもなり、アメリカと中国の経済的立場は逆転してゆく。
なお、日中関係については、田中角栄総理と周恩来首相の日中正常化交渉で、賠償とはせず、長年月のODA援助とした。日本のその投資や資金で、中国は急速な発展を見たわけだが、中国政府は、日本のODA援助によることを国民に知らせていないので、日本から戦時賠償を取るべきだとして、日本への風当たりが強くなっている。では今後どうなるか、アメリカの財政も厳しいが、アメリカFRBが金融緩和を徐々に引き締めだしたので、中国経済にも影響が出て、綱引き状態となる。日本はこの点を見極める必要がある等々、貴重なお話で勉強になりました。