平成23年5月20日(金)

大地震・大津波の仕組みと将来発生の可能性について

古川俊治先生

佐竹健治先生

東京大学地震研究所・教授、
御専門は巨大地震・津波

講話概要

 佐竹先生は、この日のために特にパワーポイントとそのペーパー資料を駆使して、まず地面の揺れを震度で表し、その地面の揺れを引き起こす規模をM(マグニチュード)で表すことを説明され、わが日本列島が、大陸から張り出たユーラシアプレートと、フィリピン海プレートと太平洋プレートとアラスカから南下するアメリカプレートの4つのプレート接触点に位置する世界でも珍しい地震環境にあること。太平洋プレートは100年で8メートル、フィリピン海プレートは100年で4メートル、ユーラシアプレートに沈み込んでいるため、その引き込まれた岩盤に歪みが蓄積されてそれが跳ね上がる現象であることを詳しく解説され、その予知は極めてむずかしいが、発生確率計算では、宮城沖では1793年以降、平均37年間隔でM7〜8の地震が発生した。東海・東南海・南海地方では90〜150年間隔でM8クラスの地震が発生している。
 津波については、震源近くで初期微動(P波)を観測機器が検知すると気象庁を経由して、自動的に緊急地震速報を発信する仕組みが出来ていたが、津波の観測機器は、9メートルまで測れるが、今回は9メートルを超え、その観測機器も津波に流されたため、どの位の高さの津波だったのかについては完全な記録が取れなかった等々、対策上も大層貴重な御解説で、勉強になりました。

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