平成17年10月28日(金)

北朝鮮の軍事力、強大化する中国の軍事力

恵谷治先生

恵谷治先生

軍事問題専門家、ジャーナリスト


講話概要

北朝鮮は、国内が飢餓状態に陥っているにもかかわらず、日本全土が射程内に入るノドンミサイル、さらには大陸間弾道ミサイルテポドンを開発し、さらに核開発を進めて、少なくとも広島・長崎投下型爆弾を数個持っていると言われております。ともかく金正日の独裁下、どういう行動に出るか、予断を許しません。
 また、中国も、近年ますます軍備を増強し、いまでは、台湾海峡を挟んで、中国と台湾の軍事力は拮抗して、中国の台湾併合の野心が露骨化し、一触即発、戦闘の火蓋が切られる可能性もある、と言われます。また、先ごろ中国とロシアとが合同軍事演習を行ったと言うニュースも気になります。アメリカも、そして日本も、そうした東アジア情勢を踏まえて、軍事力を北部方面から南部方面にシフトしております。
 そうした東アジアの緊迫した状況から、軍事問題専門家として著名な、恵谷治先生にお越しいただき、御解説をいただくことにしました。
   そのお話は、北朝鮮については、まず、日本列島を射程範囲に収める100発ぐらい保有していると言われるノドンミサイルを廃棄させることが、日本の安全保障上、不可欠事項である。韓国については、仁川に立っているマッカーサー銅像を南北を分断した張本人として撤去する運動が起きていることからも分かるように、盧武鉉政権下の国民の北への急接近が心配される。また、中国については、東シナ海ガス田開発、中ロの合同軍事演習、さらに中国の有人宇宙船開発が一層進んでいること、中国・台湾問題では、金門・馬祖両島につき、中国がこれを取れば台湾の独立を認めることになるので、中国も手を出さないでいる等々、東アジア情勢を豊富な情報を下に分析され、一同感銘しました。その後の質疑も活発で終了予定を30分延長しました。  

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