平成16年10月28日(木) |
国家と情報 |
吉野準先生
元内閣総理大臣秘書官・警察庁警備局長・警視総監講話概要
現代は情報の時代といわれます。企業においても、正確な情報をいち早くキャッチし分析・対処しなければ、その企業の存亡に係わるだけに、情報獲得には懸命になります。この理は、国家においても当てはまります。現に、先の大東亜戦争では、日本国の暗号がアメリカに解読されていたことが、大きな敗因となりました。国家にとって情報力こそ重要な課題です。
世界各国は、例えば、アメリカにはCIA、ロシアではSVR,イギリスにはSIS、中国では国家安全部、韓国では国家情報院を持ち、専門に対外情報の収集に当たっております。ところが、わが日本には、そうした対外情報機関が全くありません。対外情報は外国情報機関からもらっている有様です。テロの時代であり、また、北朝鮮の脅威などがある今日、こうした自体では国・国民を守れないと、警鐘を鳴らしているのが、吉野準元警視総監です。そこで、詳細なお話をうかがうことにしました。
その内容は、まず、北朝鮮による工作船事件、大韓航空機爆破事件、日本人拉致事件について、吉野先生が現役時代に担当された事件の実態を説明され、またいま国際テロ時代において、日本は早急に国際情報機関を設置・整備すべきであるとし、さらに、その場合、備考や張り込み一つとっても、素質のある人材を選び徹底訓練する必要があるので時間がかかる。そして、その情報機関は首相・内閣府直属であるべきである。ともかく、国際テロの時代であるだけに、国は早急に設置を考えるべきであると力説され、大層勉強になり、賛同の声が挙がりました。