平成16年2月10日(火) |
年金問題について |
榊原英資先生
慶應義塾大学教授、元大蔵省国際金融局長・財務官講話概要
わが国は、十数年にわたる不況下にあり、国の借金は800兆円にも及んでおります。この日本をいかに建て直すかは、国を挙げての課題であります。しかし、日本人は、敗戦の焼け野が原から立ち上がり、世界第2位の経済大国を築き上げた実績を持っております。そして世界に先駆けて国民皆年金制度・福祉国家も実現しました。
ただ、この年金問題が、日本経済を再建するために、大きな足枷にもなっております。つまり、この年金問題を同解決するかは、国家興亡を決する鍵ともいえます。そこで、今回は、かねて、思い切った制度改革による「新しい国づくり」を提唱しておられる榊原英資先生に、お越しをいただき、年金問題解決を中心に、日本経済再建を論じていただくことにしました。
榊原先生は、年金問題を、積立方式と付加方式とがあるとして両者を説明され、その上で、この両者を対比しながら、詳しく御解説下さり、また、財政・金融・投資の仕組みも分かりやすく御説明下さいましたので、これまで、テレビ・新聞・雑誌の解説でもいま一つよく分からなかったことも理解でき、大層勉強になりました。