平成14年2月14日(木) |
テロをめぐる国際情勢と日本の対応 |
河本弘先生
政治評論家、元政治部記者・「月曜評論」社長講話概要
昨年9月11日のアメリカにおける同時多発テロについては、アメリカが迅速な反撃に出て、3ヵ月ほどでアフガニスタンのタリバン政権を崩壊させました。その後、日本で、アフガニスタン復興の国際会議が開かれ、わが国もその復興に貢献する運びとなったことは、大層結構なことであったと思います。
ただ、アメリカは、この機会に世界からテロ勢力を一掃すべく、フィリピンやソマリア、あるいはイラクやイランに対しても、牽制する発言・行動をしておりますので、今後の国際情勢の動きが心配です。また、それに伴い、日本政府の対応のあり方も、政局との絡みもあり、むずかしいところです。そうした折でもあり、今回は、この方面の研究をされている政治評論家の河本弘先生に御講話・御解説をいただきました。
河本先生は、昨年9月のアメリカにおける同時多発テロの背景、そして、ニューヨークの中枢を破壊したこのテロに、アメリカ国民は、われわれ日本人が想像する以上の大ショックを受け、そこで、ブッシュ大統領の世界のテロ撲滅宣言が支持された。また、わずか3ヵ月という短い期間でアルカイダ勢力を壊滅させたことは見事であった。ただ、イラク、イラン、北朝鮮の3ヵ国を「悪の枢軸」と呼んだことについてのアラブ各国や西欧諸国の反応等々、最近の国際情勢を分析され、さらに、日本は、こうした国際情勢にどう対処していくかも論じられ、大層勉強になりました。