令和元年5月30日(木) |
アメリカ・トランプ大統領の行方、 |
渡部恒雄先生
笹川平和財団上席研究員、
ワシントンDCのCSIS元上級研究員
概要
まず自己紹介として、父は政治家の渡部恒三(衆議院議員、通産大臣、自治大臣、厚生大臣、衆議院副議長)だが、私は当初、歯科医師になった、なぜか、それは、父は金がなかった。母が歯科医で父を支えていたので、私もとりあえず歯科医になった。しかし、社会科学に対する意欲も捨てがたく、アメリカに留学して勉強し直し、その大学院で政治学修士を取り、ワシントンDCにあるCSIS(戦略国際問題研究所)に入り、上級研究員になった。今は笹川平和財団上席研究員を務めている。
さて、トランプ大統領だが、過去に一度も公職の経験はなく、テレビショーでエンターテイナーとして人気を博したのが基本にある。トランプ自身、大統領選に勝つとは思っていなかったので、政権移行チームの準備もしていなかった。したがって、大統領になったもののその人事は混乱した。ジョン・ケリーが首席補佐官、ロブ・ポーターが秘書官になって落ちつき、またこの時期は伝統的なリアリズムに基づく国際主義者ジム・マティス国防長官の方針に従い、「アメリカの力による平和」「同盟国は我々を強くする」などと言っていた。ところが、2018年1月、ロブ・ポーター秘書官が二人の前妻に家庭内暴力を振っていたことが発覚して秘書官を辞任してからは、流れが変わった。もはや誰も、トランプをコントロール出来なくなり,「リアリズムに基づく国際主義」の話も聞かなくなり、いまはトランプ大統領の唯我独尊状態にある等々、沢山の最近のアメリカ情報で、一同、大層勉強になった。(清原記)
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