平成17年12月22日(木)

表の外交、裏の外交

植竹繁雄先生

前衆議院議員、元外務副大臣・内閣常任委員長・予算委員


講話概要

さて、御承知のように、当協会は、岸信介元総理が昭和四十九年に創立された公益法人ですが、その初代理事長として、当協会の設立に尽力されたのが、岸内閣で郵政大臣を務めた植竹春彦参議院議員でした。
 このたび御講演をいただく植竹繁雄先生はその御次男で、春彦先生の後を継ぎ政界に出て、5回当選されており、外交・内政の主要ポストを歴任してこられました。
 その繁雄先生は、このたびの総選挙前に政界を引退されましたが、ともかく豊富な政界体験がおありになり、また、なによりも、お父上が当協会の設立に尽くされたことでもあり、お願いに出て、特に外務副大臣の時の御体験を踏まえて、御講話いただくことにしました。
 そのお話は、外交は、首相、外務大臣による表の外交が中心に報道されているが、裏の外交として、副大臣の活動、外務省高官や海外での大使等の外交も重要で、この表と裏の外交が一体となって行う「戦略的外交」が重要である。自分は、副大臣時代、世界の三十数カ国を歴訪した。これは地球を39回廻ったことになる、とその裏の外交の内容について述べられ、特に、タイ、カンボジア、ミャンマーや中東地域での麻薬、エイズの深刻さに触れ、その対策の重要性を訴えられました。なお、出席された村田良平元外務次官からも、日本は、世界の国土の僅か2%だが、春夏秋冬の独特の美しさを持ち、外交面・文化面ともかなり国際貢献していると発言され、また續訓弘元総務庁長官も、武士道が、日本では忘れられがちだが、外国では活きている等々の発言があり、その後の意見交換も盛んでした。

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