平成15年12月12日(金) |
拉致問題をはじめとする最近の北朝鮮分析 |
菅沼光弘先生
北朝鮮問題専門家、元公安調査庁第二部長講話概要
拉致被害者のうち5名が帰国してからすでに1ヵ年を過ぎましたが、各方面の努力にもかかわらず、その後の進展がはかばかしくありません。それも、6カ国協議が一度開かれはしたものの、北朝鮮が、核・長距離ミサイル開発と現体制の維持とを取引条件とし、その後の6カ国協議になかなか応じようとしないからであります。また、北朝鮮は、拉致問題をなんとか六カ国協議から外し、日本との二カ国間関係に持ち込もうとしております。
この膠着状態をどう解決するかが大きな課題です。そこで、古くから北朝鮮問題の専門家として知られる菅沼先生に分析・御講話をいただきました。
菅沼先生は、公安調査庁におられた時から北朝鮮問題を担当しておられましただけに、その分析は詳細で、報道による情報はアメリカのCIAやペンタゴンからの情報であるが、それは米国自身の利害判断によって提供されるため、日本にとって必ずしも正しいものではないとして、独自の分析を展開されました。また、北朝鮮が拉致を行った背景やその意図も分析され、その他、金正日の権力構造の分析等々、貴重なお話が相次ぎ、大いに参考になり、その後の質疑応答も盛んでした。