平成14年12月10日(火) |
甦れ!日本外交、 |
村田良平先生
元外務省大臣官房審議官・事務次官・駐米大使講話概要
ここ数年、外務省についての事件・不祥事がつぎつぎと報道され、国民も、それまで主要官庁はしっかりしていると認識し信頼してきましただけに、たいへんショックを受けているのが実情です。その原因は一体どこにあるのでしょう。
そうした折も折、かつて事務次官や駐米大使も務められました村田良平先生が、こうした事態を慨嘆され、国益を想い、外務省の行く末を案じて、その原因を抉り、日本外交再興のため、いろいろと御提言をしておられることが分かりましたので、村田良平先生にお越しいただき、忌憚のない御意見・御解説をいただきました。
村田先生は、その遠因を20世紀初頭の歴史的経過、そして、満州事変から独立回復までの間、日本外交は実質的に空白であったこと。1964年、OECDに加盟できて日本はやっと先進国の仲間入りができ、それまでは外務省も日本国を再建するために懸命であった。しかし、その後、憲法第9条の足枷もあって真の独立国としての外交ができず、また経済大国になると奢りが出てきて、いまの外務省幹部には外交官として最も大切な”志”や愛国心が欠如して国家を背負っているとの気概もないので、瀋陽事件、拉致問題などでの醜態を演じているとのご指摘があり、一同、感銘を受けました。