第29回 全国公募書道展 受賞作品・表彰式

 当財団は、内部に8つの部会を有するが、その一つに「伝統教育部会」がある。その中には

A)旧枢密院建物の保存活用。昭和58年、政府へ要請し、現在、皇宮警察本部となり、実現を見た。(憲法学会と建築家から「旧枢密院建物は、歴史的・建築学的に保存すべし」との要請にて)

B)歴史人形館の企画推進。これは、平泉に「奥州藤原三代歴史館」をつくり、これも実現した。(京都の藤原氏は教科書によく載っているが、東北の藤原氏の記載が少ないとの地元要請で)

C)「現代日本書家協会」の公募優秀作品へ、内閣総理大臣・衆参議長・大臣賞の授与継続中。

 昭和61年、関西の有名書道家・大西東泉氏より、「現代日本書家協会」を創り、全国公募展を始めるので、内閣総理大臣・衆・参議長・文部大臣、厚生大臣、通商産業大臣より、賞状を出して頂きたい、との要請が、岸信介初代会長にあり、「わが国伝統芸術の維持・振興のために」として、以来、毎年、政府・国会にお願いに出て、実現してきている。大西東泉氏が病気退任のあと、大日方鴻允氏が2代目、その子息・鴻介氏が第3代現会長。


■第29回 全国公募書道展
主催 : 現代日本書家協会 共催:公益財団法人 協和協会
会場 : 国立新美術館
会期 : 平成25年4月17日(水)〜29日(月)
表彰式:平成25年4月20日(土)

西谷 陽堂 内閣総理大臣賞

青雀は西に飛んで竟にいまだ回らず、君王は長えに集霊台に在り。侍臣最も相如の渇あれども 金茎の露を一杯を賜わらず。
宜室賢を求めて逐臣を訪ぬ。賈生の才調更に倫無し。憐むべし夜半虚しく席を前めしを蒼生を問わずして鬼神を問う。

内閣総理大臣賞
内閣総理大臣賞
冨山 秀悦 書

衡徒御大訊群言王應機響發首契乾衷
遂乃龍彰司勲賞延金石面天不遺徳宿
耀淪光以太和廿年歳在丙子八月壬辰
朔二日癸巳春秋五十薨於鄭皇上震悼

衆議院議長賞賞
衆議院議長賞
市川 鴻靜 書

楊花落盡子規啼 聞道龍標過五渓
我寄愁心與明月 隨風直到夜郎西
    李白 聞王昌齢左遷龍標遙有此寄

参議院議長賞
参議院議長賞
角田 清煌 書

古の利器は、呉楚の湛盧なり。大夏龍雀は、名を神都に冠たり。遠を懐し、逋を柔し得よう。風が草を靡さすが如く、九区を威服せしめん。

文部科学大臣賞
芦原 泉抄 書

返照入閭巷 返照閭巷に入る
憂來誰共語 憂へ来りて誰と共にか語らむ
古道少人行 古道 人の行くこと少に
秋風動禾黍 秋風 禾黍を動かす

厚生労働大臣賞
小野島 鴻苑 書

鳴鳳在樹 白駒食場 化被草木 頼及万方
蓋此身髪 四大五常 恭惟鞠養 豈敢毀傷
女慕貞潔 男效

経済産業大臣賞
岩崎 清彩 書

楚山不可極 帰客自蕭條 海色晴看雨 江聲夜聴潮 剣留南斗近 書寄北風遥 爲報空潭橘 無媒寄洛橋

中国大使賞
角田 北扇 書

天宝年中事玉皇 曽将新曲教寧王
鈿蝉金雁皆零落 一曲伊州涙萬行

中国大使賞
馬場 光風 書

衆聖皆現演大經於大原傾都
畢會徳宗皇帝聞其名徴之一
見大悦常出入禁中與

中国大使館賞
山中 拓也 書

墨悲絲染 詩讃羔羊  景行継賢 
剋念作聖  徳建名立

中国大使館賞